人間には、いろんな感情があります。
人によって感情表現の大小はあるけれど、
誰もが、怒り、悲しみ、不安などネガティブな感情と、喜び、楽しみ、慈しみなどのポジティブの感情を持ち合わせています。
ネガティブな感情も時には自分の成長の糧になったり必要なものだけど、ネガティブに飲まれて心身ともに疲れ果ててしまっては意味がありません。
多くの場合、ネガティブな感情が出てきた時というのは”自分を癒すサイン”。
ネガティブな感情になっている自分を責めるのではなく、休ませて癒してあげましょう。
今回は、ネガティブな感情から心の平穏を取り戻すヨガの瞑想法をご紹介します。
この瞑想を行うと、穏やかな気持ちで自分や周りの人にも優しくなれますよ。
心の平穏を取り戻す「慈悲の瞑想」
ヨガの瞑想法の1つに、「慈悲の瞑想」というのがあります。
慈悲の瞑想は、生きとし生けるものへの四無量心を育むことを目的とした瞑想です。
四無量心とは、「慈・悲・喜・捨」という4つの心の保ち方をいいます。
「慈」・・・慈しみの心(人の幸せを願う心)
「悲」・・・哀れみの心(人の悲しみをともに悲しむ心)
「喜」・・・喜びの心(人の幸せを喜ぶ気持ち)
「捨」・・・分け隔てない心(平等に幸せを思い、されさえも手放している気持ち)
この4つの心の在り方を文章にしたのが、慈悲の瞑想です。
瞑想のやり方は、簡単です。
①安定して快適な姿勢をとります。(背骨は軽く伸ばしておきましょう)
②目を閉じ、心の中で以下の慈悲の瞑想の文章を唱えます。
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「私が幸せでありますように」
「私の悩み苦しみがなくなりますように」
「私の願い事が叶えられますように」
「私が穏やかでありますように」
「私の親しい人々が幸せでありますように」
「私の親しい人々の悩み苦しみがなくなりますように」
「私の親しい人々の願い事が叶えられますように」
「私の親しい人々が穏やかでありますように」
「生きとし生けるものが幸せでありますように」
「生きとし生けるものの悩み苦しみがなくなりますように」
「生きとし生けるものの願い事が叶えられますように」
「生きとし生けるものが穏やかでありますように」
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④これを3~5回唱えます。(回数を決めず5分など時間を決めて唱えてもOK)
③唱え終わったら、ゆったりとした深呼吸とともに、ゆっくりと目を開けます。
慣れないうちは、文章を見ながら読むだけでも効果は十分あります。
今回ご紹介したものは少し短いバージョンになりますが、
文言は慣れてきたら「私の嫌いな人が~」など自分の嫌いと思っている人をいれて唱えても◎
(はじめは抵抗あるかもしれませんが、その分自分への癒しの効果は絶大です)
この慈悲の瞑想1日10分~15分を7週間続けたところ、
ポジティブな感情が増大してうつの症状が軽くなったり、片頭痛や肩痛といった慢性的な痛みの軽減などの効果があることがわかっています。(2013年バーバラ・フレデリクソン博士の実験)
慈悲の瞑想の効果を高めるポイント
人には誰にでも、心があります。
あなたが苦しいと感じるのと同じように、他人も苦しみを感じます。
あなたが悲しいと感じるのと同じように、他人も悲しみを感じます。
あなたが嬉しいと感じるのと同じように、喜びを感じます。
人間はみんな一緒です。
誰もが幸せになりたいと願い日々一生懸命生きてる。
時には悲しんだり、がっかりしたり、怒ったり混乱したりすることもあるかもしれません。
私も同じです。
慈悲瞑想の効果を高めるポイントは、1つ1つの文章を心を込めて唱えること。
重要なのは、回数ではありません。「どれだけ心を込めているか」です。
ネガティブな感情が出てきた時は慈悲瞑想で心を癒して心の平穏を取り戻しましょう(^^)